2022年5月23日
今日は昨年お伺いしたタケイファームの武井さんのところへの視察
今がちょうど旬のアーティーチョークを見せていただく
キレイなつぼみをつけているが、一体全体どうやって食べるのか、さっぱりわからない
食べ方を教えてもらいながら、武井さんのマーケティング戦略を教えていただく
食べ方を1つ教えると、「じゃひとつ買ってやってみよう」となる
食べ方を3つ教えると1個じゃなく2,3個買ってもらいやすくなる
こういったちょっとした工夫があちこちに散りばめられており、畑を歩きながら、そして後半はファミレスで包み隠さず教えていただく
・言って欲しいことは自分から言ってアピールする
・野菜として売るから高く売れない
ちょっとした工夫(調理方法など)を教えることで付加価値のあるメニューを作り出す素材となる
ex.ネギ坊主の小さいもの
オニオンヌーボー
人と同じ品種をやらない
人と違うものをやるから高い価格設定ができる
食べ方(調理方法)に特化したプレゼンをする
・1万円稼ぐのにどれだけの労力をかけるのか、数字を意識して考える
・売先の95%はレストラン、残り5%は調理師専門学校(将来のシェフへの種まき)
・ジャガイモでも以下のような品種を栽培
デフラ、アルバン、グウェン、サッシー、アグリア
・1回の栽培で15品種ぐらい試すことで自分、畑にあう品種を見つけていける
・6次化は味ではなくパッケージングとストーリー
・カブ収穫時に葉どうしが絡まって抜きにくい時には抜く前に霧吹きをしてから抜くと抜けやすくなる
※この抜けやすくなるちょっとした工夫は、袋詰めする前にも実施する。
これは、シェフが袋から出す時にも葉が折れにくくする、といった心配り
・鮮度維持のために極力触らないことを意識する
・鮮度維持のために、ダイコンなどどの葉は根元から切り落とす
そしてこの作業のことを『畑で野菜を〆る』と表現することで、相手へのインパクトを強くする
・極小ニンジンのような変化球
(変わり種)は、王道(直球)をやったうえでのもので、一夜漬けで通用するものではない
・出荷調整作業は、お客様に合わせたものにする
300円/袋と100円/袋、どっちをお客様が選ぶか、それを意識しているか
ex.フィレンツェ(ナス)は1個ずつ袋に入れて350円/個の価値観を表現する
・うまいものを売ってはいない、ものすごいうまいものを売っている
※ナミダマメでそれを実感させていただく
普通のマメ、美味しいマメ、ものすごく美味しいマメ、と3段階食べさせていただく
3つ目はみずみずしくて甘くて弾ける美味しさを感じる!
そして、この美味しいものを収穫することにもの凄いプレッシャー、ストレスを感じられる(良いものを納品しなければいけないという思い)のだそう・・
・売上を2倍にするには?
単価を2倍にするのが一番確実
単価2倍で売れるところに売る
そのために、色々なところに販売して経験して学ぶ必要がある
・技術的な到達点を意識するのではなく、色々なパターンをこなすことで作る野菜、梱包が変わってくるはず
ひとつやって、それが終わったらまた一つ、と挑戦するのではなく複数を一度にこなす時が来るし、そうやっていかないと時間がかかって仕方ない
・情報発信の重要性
・撮影のコツ
食べ物は逆光、畑の風景は順光
・苗、土づくりなど費用対効果を考慮しながらアウトソーシングできるものを選択する(すべて自前でやることが正解ではない)
・インターネット販売は野菜セットならすぐに出来る(単品野菜でも)
BASEのようなツールで販売サイトを構築してリンクを張ればいいだけでその努力をしないだけ
今回もアカデミー時代の同期と訪問したのだが、久しぶりの再会でお互いの状況も確認できとても有意義な1日
そして、こんな一介の吹けば飛んでしまう新規就農者に丁寧にご対応いただけた武井さんには本当に感謝しかない
このご恩とご縁を大切にしたいと思う